日本の経営者名言・・・第５回「安藤百福①」

　「私は人のやらないことをやろうと考えています。やれそうもないことを成し遂げるのが仕事というものとちがいますやろか」

　日清食品創業者・安藤百福の言葉である。

　NHKの朝ドラ「まんぷく」主人公のモデルとなったことでも、記憶に新しいのではないだろうか？（それにしても、どうしてカップヌードルとチキンラーメンだけは、ときどき無性に食べたくなるのだろうか？笑）

　さて、改めて、安藤百福氏の言葉だ。　

　私が、この言葉のなかで秀逸だと感じるのは、とくに、「人のやらないことをやろうと考えてい」る、という箇所である。

　私が知る限り、うまく行っていない経営者の多くは、いつも他の経営者と同じことをしようと、同じ選択肢を採ろうと、する。

　他方、うまく行っている経営者に限って、「なぜ？」「どうして？」そのとき、そんな選択肢を採ったのだろうと首をかしげたくなる選択をしている。

　他人と同じことをし続けて成功するのなら、起業家の殆どが成功しているに違いない。

　安藤百福氏のこの言葉は、他人のやらないことをやることの必要性を説くとともに、勇気を与えてくれていると感じる。